恋し浜駅 (こいしはま)

恋し浜駅 (こいしはま)

●愛称:「愛の磯辺」~恋し浜絵馬が待合室に飾られ皆様の願いと「愛」のこもった駅であることから~

1985(昭和60)年10月開設の三陸鉄道で一番新しい駅で、「小石浜駅」として開設されました。
2009(平成21)年7月20日に「恋し浜駅」に改称され、来駅の記念にホタテの絵馬を吊るすことができます。
※無人駅

願いごとがぎっしり・・・

「恋し浜ホタテ」の貝殻が絵馬として使われ、多くの方々が願いを残している「恋し浜駅」

最近では恋愛のパワースポットとしても口コミで評判となっているようです。

待合室の様子

今や待合室は皆さんの願いごとがぎっしりとつるされています。

つるしかたはホタテの養殖のときと同じ方法。

あなたの願いごともぜひ残していってください。

朝日新聞掲載 一駅一話 三陸鉄道編(2003年5月3日から25回)恋し浜駅

[南リアス線編]

恋し浜 「階段」

早朝の通学風景。階段の上から入り江を見ると、人が豆粒のように見える

 午前6時半。「ほいっ46キロ。次っ」「49キロ」……。漁港で、水揚げしたホタテのかごの重さを量る威勢いい声が響く。

  ちょうどその頃、大船渡高校に通う2年生の佐藤千恵さん(17)と1年生の松川恵子さん(16)が、ホームに続く階段を「はっ、はっ」と息をはきながら上ってきた。

  この日は2人が「1番列車」。残りの3人は7時前の「2番列車」。この駅から通学するのは5人だけだ。

  階段は77段。真っすぐなのに踊り場が4カ所ある。かなり急で、お年寄りは何回も休まないと上れない。たどりついたホームで電車が傾いてとまる。でも、みんな文句はない。

  旧国鉄の綾里-吉浜間が開通した頃から10年以上、地元住民が県や三陸町(現大船渡市)に請願を繰り返し、85年、三鉄開業から、少し遅れてできた。事業費2500万円は全額町が負担した。

  駅の下に広がる小石浜と、隣の砂子浜。どちらも典型的なリアス式海岸の小さな入り江に、へばりつくように30戸ほど。「おらほのためにある駅」の掃除は小石浜の全戸の当番制。周囲の草刈りは総出でする。

  「陸の孤島」にいつ人が住み始めたのか。小石浜地区長の佐々木靖男さん(56)は「平泉周辺に多い姓だから、奥州藤原氏の落ち武者の隠れ里だったのでは」。それから800年以上。出ていく若者もいるが、後継ぎは残る。嫁も来る。「この海がある限り、人はいなくならんよ」。ひと仕事を終えたおばさんたちが、一斉に笑った。

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