島越駅 (しまのこし)

島越駅 (しまのこし)

●愛称:「カルボナード」~宮沢賢治の童話「グスコーブドリの伝記」の火山島の名前から~
 
岩手県といえば宮沢賢治。メルヘンチックな駅舎は、賢治の童話「グスコーブドリの伝記」から名付けられました。ブドリがその身を投げ打って爆発させたカルボナード火山島。以下イーハトーブ火山局より
・・・火山を爆発させて窒素肥料を降らせます・・・
今年の夏、雨といっしょに硝酸アンモニアをみなさんの畑に降らせますから、肥料を使う方はその分を含めて計算してください。分量は百メートル四方につき百二十キログラムです。雨も少しは降らせます。気温も5度位高くします。いままで作付けしなかった畑も、ハピネスの種を今年は心配せずに植え付けてください。
駅を出るとすぐ目の前に島越海水浴場がひろがっています。歩いて5分位のところに、”北山崎めぐりの観光船” 発着港があり、豪快な海岸線を仰ぐ観光船の旅は、感動も一際です。

朝日新聞掲載 一駅一話 三陸鉄道編(2003年5月3日から25回)島越駅

[北リアス線編]

島越 「切符売り」

切符を売る早野さんに会いに、何の用もないのに人が訪れては、お茶を飲んで帰っていく

 20年前の三鉄開業時に「3日間だけ手伝う」と、約束した。しかし「あまりの忙しさに、いつのまにか、正式に働くことになってしまった」。早野くみ子さん(48)は、以来今日まで切符を売り続けている。

  「私、三鉄も、ここで仕事をすることも、すごく好きなんだと思う」

  普代村の出身。田野畑村の夫と結婚して、島越に住んだ。目の前は海。開業前、妊娠して久慈の病院に検診に行く時は、坂を上って国道まで出て、1日数本しかないバスで通っていた。

  三鉄が通ってからは、お年寄りの通院も楽になり、以前は下宿していた高校生が、宮古の学校まで通えるようになった。

  駅を利用していた高校生が、県外の大学に進学してお盆などに戻ってくる。「彼らの成長していく姿を見るのも楽しみの一つ」という。

  島越漁港からは、国内有数の観光名所に数えられる北山崎へ観光船が出ているので、春から秋にかけてのシーズンには、多くの観光客が訪れる。しかし今は、本数の少ない三鉄を利用せず、車で来る人が多いという。

  「漁港を歩いたり、自然散策したりして、都会にない、ゆっくりとした時間の流れも楽しめるところなのにな」。早野さんは残念そうだ。

  1時間に1本程度しかない「不便さ」も、楽しみなのかもしれない。

(10/2)
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