唐丹駅 (とうに)

唐丹駅 (とうに)

●愛称:「鮭のふるさと」~駅の近くを流れる片岸川(かたぎしがわ)には秋に鮭がたくさん遡上することから~

駅前の駐車場スペースは広く、コンビニもあり、自動車のパーキングエリア的にもなっています。唐丹駅から平田駅の間には南リアス線最長の石塚トンネル4,670メートルがあり、トンネルを抜けると平田駅です。

朝日新聞掲載 一駅一話 三陸鉄道編(2003年5月3日から25回)唐丹駅

[南リアス線編]

唐丹 「専業漁師」

「じいちゃん、塩」元高校球児の武さんは頼もしい後継者。登子さんは「家を離れたがらない。甘やかしたのがよかった」

 夜明け前に採ったコンブを、浜辺で夫婦が湯がく。息子が運んでおじいちゃんと塩をまぶす。

  鮮度を保つ塩蔵加工は選別や水抜きなど5日間の工程がある。人手の少ない他の家は大忙しで、出荷日は休漁するが、佐々木辰徳さん(56)一家は妻の登(のり)子さん(54)の他に、父徳三郎さん(83)と次男武さん(21)がいるので休まない。

  唐丹(とうに)湾内で最も人口の多い花露辺(けろべ)地区でも、3世代そろって現役の漁師なのは珍しい。

  出荷は各戸年700箱と決まっているが、「作業を早く済ませて他の漁に備える。人数が多い分、稼がないとね」。

  唐丹はギザギザの三陸海岸でも最も狭い湾だ。急な山の斜面が迫っているので、田畑もできない。それでも515世帯が安定して暮らす。

  漁協の上村勝利組合長(59)は「特別なものが取れる訳ではない。狭いなりに工夫して努力した結果。世界の中の日本みたい」。

  塩蔵ワカメ発祥の地。上村さんは「業者に任せるな。コンブもやれば倍もうかる」と漁民に設備をそろえさせた。

  しかし、湾内は色んな養殖で埋まり、コンブの場所がない。そこで、浅い場所にワカメ、深い場所にコンブを沈めて「2階建て」にした。

  ホタテは育て過ぎで激減したのをきっかけに、適正な個数も研究した。

  環境を気遣って合成洗剤も使わない……。そして「手をかける」。

  それが品質の高さにもつながっている。

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